EATLAB プロジェクト、始動!
日本の食文化の集積地、食のオープンスペース“EATLAB”実現へ!
ページをご覧いただきありがとうございます。EATLABの瀬尾裕樹子です。わたしたちEATLABは、2018年6月に「日本の食文化を未来へ繋ぐ」というちょっと大それたテーマを掲げ、石川県小松市で創業しました。社員とサポートメンバーを入れても4名の小さな会社です。
WEBメディアの編集者、データサイエンティスト、WEBサイトやアプリケーションの開発者、デザイナーと、食べることが大好きな異色の経歴をもつメンバーが集まっています。
わたし自身、これまで”食”に関わる領域で編集者・ライターとして様々なメディアの立ち上げや雑誌媒体の寄稿などを行ってきたのですが、いつの頃からか特にディープで多様な日本の食文化の魅力に取りつかれるようになりました。
よく本プロジェクトのメンバーで集まり、おいしい日本の食文化を巡る旅をしてきました。みんな食べることが大好きすぎて、ついに今年、このバラエティにあふれ、素晴らしくおもしろい日本の食文化を未来へと残していくために会社を立ち上げました。
そして、2019年初春、食とテクノロジーのオープンスペース“EATLAB”をオープンします!
脈々と受け継がれてきた日本の食文化を次の世代に
南北に長い日本列島には、美しい四季や豊富な自然が育む多様な食文化があります。
北には寒い冬を越すための様々な保存食が、南には暑い夏を乗り切るための知恵の詰まった食文化が、沿岸部には豊富な海産資源を使った加工食が、長い歴史の中でバラエティ豊かに育くまれてきました。
このような日本の食文化は、その多くが社員数10名以下の伝統食品を造る中小企業や、閉じた家庭の食卓の中で伝承され守られてきました。
しかし、伝統食産業の高齢化や後継者不足、我々の食生活の変化などにより、作り手や食べ手はどんどん少なくなっており、絶滅危惧種的な日本の伝統食品は数え切れません。
地域独特の食文化は日本中の地域ごとにそれぞれ持っているものの、都心部を中心にどんどんコモディティ化されつつあります。
日本の食文化は、その担い手である和食が世界遺産となった一方で、このままだと私たちの子や孫の世代ではそうした伝統的な食文化は残らなくなってしまいます。
わたしたちは我々が先祖代々食べてきたもの、そのアイデンティティを現代においてもフィットする形で残していきたい。
和食が世界遺産に認められ、世界的な注目が集まっている今こそ、脈々と受け継がれてきた伝統的な技術と我々が使うことができるテクノロジーの力を融合し、日本の食文化を未来へと持続可能的に繋いでいけるものにしていきたいと考えています。
わたしたちの第一歩、食とテクノロジーのオープンスペース“EATLAB”
素晴らしい日本の食文化を100年後の未来へと繋ぐためには、人々が一緒につくり食べること、そうした中でその知をアーカイブしていくことが重要だと考え、その拠点となる場が必要だと強く感じています。
そこで、今もなお地域に深く根付く豊かな食文化を持つ石川県小松市に、食とテクノロジーのオープンスペース“EATLAB”をオープンします。
歴史やその背景が複雑な食文化の知をきちんとアーカイブしていくためにはITを駆使したテクノロジーの力が欠かせません。しかし悲しいことに、日本中探してもこのような食文化の保存や継承を目的とした食とテクノロジーの拠点はほとんどありません。
そこで、わたしたちは、これまでそれぞれに積み上げてきた自分たちのそれぞれのスキルを生かす形で、食文化をテクノロジーの力で未来へと繋ぐ一歩を踏み出します。
この拠点を通した食文化の知をシェアする活動の中で、伝統食品がどんな材料で、どうやってつくられ、どんなルーツを持ち、どのように食べられてきたのかを知り、丁寧にアーカイブしていきたいと考えています。
石川県小松市の食文化とは?
拠点となる石川県小松市に来るようになり、特に感じているのが、ごく普通の日常の食卓にのぼる伝統食品の回数の多さです。日本酒、こんか漬けという魚の糠漬、なまこの内臓を使った珍味であるこのわたやくちこ。また、この地域で獲れる季節の新鮮なお魚は食卓にのぼらない日はありません。
石川県は、地理的に豊富な海産資源を誇る北陸地方の真ん中に位置し、地元石川だけでなく隣の福井や富山の山海の幸が行き交い、加賀百万石の歴史の中でそれらを調理・加工・保存する技術が発達した食文化が今も生活の中に残る地域です。
ここ石川県で比較的まだまだ地域性豊かな食卓が残っているのは、豊富な海と山からの資源があること、都心まで遠く長い間閉ざされてきた地理的要因が大きいと考えています。
しかし、北陸新幹線の開通もあり、人の移動がしやすくなるとともに文化の移動も少しずつ始まっている今、地域性豊かな石川の食卓がどこにでもある食卓になってしまう日もそう遠くないかもしれません。
ともにつくって食べて、学んで、働いて。EATLABは食文化の集積地
“EATLAB”は、2019年初春に石川県小松市にオープン予定の食のオープンスペースです。現在、大きなキッチンをメインとした、ワークスペース、ギャラリー、ラウンジを兼ね備えた有機的な場所としてリノベーションを行なっています。
具体的には、このEATLABの拠点のオープンをきっかけに、
①集まる:多くの方が多目的に利用できる大きなキッチンとギャラリー、オフィススペースを備えたオープンスペース“EATLAB”をオープンさせます。
②つくる、学ぶ、食べる:EATLAB独自に、食文化の知をシェアしあえるような継続的な食のワークショップの運営を行います。
③アーカイブする:EATLABを通して蓄積された日本の食文化のデータをアーカイブし、世界中どこからでもアクセス可能なデジタルライブラリーを構築します。
と、ともにつくって食べ、ともに働き学び、ゆくゆくは拠点としてだけでなくそこを通して得た知見をみなさんにシェアできるようにしたいと考えています。
■“EATLAB” 概要■
地域に開かれた食のオープンスペース
住所:石川県小松市園町ハ96-1 T-place1F
オープン予定日:2019年3月
みんなで囲める大きなキッチンで、食文化の未来を考えよう
“EATLAB”のスペースは、元々は自分たちの活動のためのオフィスとして、自己資金のみで作っていました。
しかし、せっかく広いスペースがあるのなら、ぜひ食文化という共通のアンテナのあるみなさんや地域のみなさんと一緒に活用し、誇るべき日本の食文化を実践できる開かれた場にしたいと思うようになりました。
小松市は、日本有数の国際カーゴ便の発着地としてたくさんの日本の食文化が海外へと空輸される窓口でもあるため、日本だけでなく海外からの視察や観光のお客様ともキッチンを囲み、世界に向けて発信していきたいという想いもあります。
そんな、みなさんと食文化をシェアできるような場にするためにはそれなりの準備が必要です。
・対話しながら料理ができる大きなカウンター式キッチン
・イベントなどに対応可能な食洗機や冷蔵庫
・大人数での食事に必要な食器やカトラリー
・みんなとおいしいお魚やお肉を焼くためのオーブン機器
・飲食関係の保健所の許可を得るための防火設備
などなど。
せっかく開かれたキッチンのある多目的スペースとして運営するのならば、家庭用のキッチン設備ではなく、ちょっと頑張ってみんなで使える大きなキッチンにしたいと思っています。そのための設備資金を得るべく、はじめてのクラウドファンディングにチャレンジします。
“ラボメンバー”と考える、わたしたちの食文化の未来
とはいえ、ただお金を集めるだけのプロジェクトにはしたくない。
せっかくなら、このクラウドファンディングを通じてご支援くださったみなさんは、EATLABの“ラボメンバー”としてもお迎えし、わたしたちの活動にそれぞれが可能な形で参加していただきたいと思っています。
折に触れみなさんに小松のこの拠点に来ていただけたらと思っていますが、ラボメンバーの活動の場はオンラインでもオフラインでも、もちろんラボでも遠隔からでも、国内でも海外からでも大歓迎です。もちろん今回のご支援だけでも、ひとつの参加の形です。
拠点がオープンしたら、そこはテクノロジーの力を最大限に借りて様々なところから参加可能なコンテンツを用意していきたいと思っています。そして、わたしたちはこの拠点で得た繋がりを、日本の食文化を一緒に共有する仲間としてつくり手や食べ手の垣根を越えたコミュニティに育てたいと考えています。
みなさんと一緒にEATLABという拠点を通してわたしたちの食文化の未来を実践しながら考えていく、そんな食のオープンスペース“EATLAB”立ち上げのご支援を、ぜひよろしくお願いします!
※こちらのクラウドファンディングは、2019年1月31日に137名の支援者の皆さまのご協力で目標額を達成しました。ご支援、ありがとうございました。
EATLABでは、クラウドファンディングサイトReadyforでスペース開設に向けた支援者を募集中です。